3月19日はサン ジュゼッペの日。この日、シチリアでは
リコッタチーズ入り巨大シューが食されます。
サン ジュゼッペ(San Giuseppe=聖ヨセフ)は、キリストのお父さん。お母さんであるマリア様と同じく、重要人物の一人です。この日、シチリアのみならず、イタリア各地で「サン ジュゼッペのドルチェ」が食されます。
私の住むトラーパニでは、
Sfincione di San Giuseppe(スフィンチョーネ ディ サン ジュゼッペ)と呼び、こんな巨大なものを食べます。
揚げたシュー生地にたっぷりの羊乳からできたリコッタチーズが挟まれています。巨大~~~!と言いながら私は毎年1個完食!思ったよりもしつこくはなく、美味しいんですよ♪
北イタリア → frittelle di San Giuseppe (フリッテッレ ディ サン ジュゼッペ)
中部イタリア → Bigne' (ビニェ)
ナポリ → Zeppole di San Giuseppe (ゼッポレ ディ サン ジュゼッペ)
などと、名前を変えて各地で食べられる「サン ジュゼッペのドルチェ」ですが、共通しているのは
「揚げ菓子」だという事。
ちなみに生まれも育ちもパレルモの友人は、
「サンジュゼッペのお菓子はSfincione(スフィンチョーネ)じゃなくて、Sfincia(スフィンチャ)よ!!」
と、激しく主張。
いや、トラーパニでは「Sfincione(スフィンチョーネ)」というんですけどね(苦笑)(ちなみにパレルモでsfincioneというと、他の食べ物を指すんです)そう、シチリア内でも街によって呼び方が違ったりするものです。奥深し。
さて、サン ジュゼッペはキリストのお父さん、ということでこの日は
「父の日」でもあるイタリア。という事で、私達は甘いものが大好きなドミンゴパパにSfincione di San Giuseppe&甘~いワインをお届けに行ってきました。
「昔はね、サンジュゼッペの前の日の晩に焚き木をしてね。”雨を降らせてください”、とか、”太陽を出してください”、とか願掛けをしたもんだよ。」
3月はちょうど冬→春になる季節の変わり目。シチリアではそろそろ夏野菜の種蒔きが始まる頃です。それに合わせて、豊作を願いつつこんな願掛けをしていたんでしょうね。